ぺんぎんらぼ

お笑いとマンガ好きなしょぼしょぼWeb系エンジニアの日記です。たまに絵を描きます。

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QNAPのiSCSIはローカルHDDの代替になるか?

マツキは普段、ノートPCを使ってますが、重い処理をするためのデスクトップPCも使ってます。
で、そのデスクトップPCは、システムドライブはSSDですが、大きなデータ、例えば動画ファイルなんかを置くためにHDDも搭載しています

使っているHDDはこれ。

容量は2TBで回転数が5400rpmのHDDです。

購入当時は十分な容量で、5400rpmというのも、ごくごく普通のHDDでした。

容量が足りない! なんかもっさり!

このHDDにいろんなデータをため込んでいるので、最近、空き容量が減ってきたと感じました。
それに、複数の作業で同時にHDDにアクセスすると、速度が遅く、ストレスを感じるようになりました。
例えば、ファイルをコピーしながら動画を編集すると、動画のサムネイル表示がなかなか更新されず、もっと快適な環境にしたいなーと感じることが多々あります。

そういえば、iSCSIってどうなんだろう?

前の記事にも書きましたが、マツキ家にはQNAPのNASがあります。
で、このNASにはiSCSIという機能があります。これは、NASのHDDの一部の容量を切り出して、PCのローカルディスクのように使う機能です。

NASは潤沢な容量があるので、容量の問題はクリアできます。問題は速度です。iSCSIはネットワーク接続なので、SATA接続のHDDと比較してどうなのか?という点は気になります。

速度測定

早速、速度測定です。測定環境は以下の通りです。

ローカルディスク

製品 WD20EZRX
容量 2TB
回転速度 5400rpm

NAS

製品 TS-873
容量 10TB × 8 RAID5
ネットワーク速度 1G bps

測定結果は以下の通りです。

ローカルディスク iSCSI
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すべての項目でローカルHDDよりiSCSIのほうが早いです。
特にランダムアクセスが早いので、いろんな作業を同時に実行しても速度低下が抑えられそう。
シーケンシャルアクセスは120MB/s弱なので、ネットワーク速度の限界に達しているのがわかります。もっと早いネットワーク環境であれば、もっと速度が出そうです。

ちなみに、普通にNASをネットワークドライブに割り当てたときの速度も測定してみました。
iSCSIはネットワークドライブより速度が出やすいということだったのですが・・・

iSCSI ネットワークドライブ
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残念ながら、iSCSIと比較して優位性はなさそうです。

実際にデータ用ドライブとして使ってみた感想

NASのディスクを使っているということもあり、冗長性もNASの構成に準拠されます。RAID5を組んでいるのでディスク故障が即データ喪失につながらないので、安心感があります。
また、NASのスナップショット機能も使えるので、誤って大事なファイルを削除してしまっても、スナップショットからデータを取り戻すこともできます。

しかし、パフォーマンスはベンチマークで測定したもの通りではありませんでした。
iSCSI単体にアクセスしているのであれば、ベンチマーク通りのスピードが出ている感じですが、iSCSIドライブから、NASにファイルをコピーするとか、ネットでファイルをダウンロードしながらiSCSIドライブにアクセスするような、ネットワークの帯域を圧迫する処理iSCSIドライブのアクセスが重なると、途端に重くなる印象です。

結論

回転数の早い最近のHDDを買うのが一番幸せ。

ネットワークインフラを10Gbpsにアップグレードしたときに、iSCSIを再検討したいと思います。
とはいえ、HDDを買うお金もないので、今の遅くて容量の少ないHDDでもう少し我慢です。