こちらの記事で「文系でもITエンジニアとして活躍できる」ことを書きました。
今回はその続編です。
なぜ活躍できるのか、詳しく書いていきます。
1. 募集要件に関わるのは「開発・プログラミング経験の有無」
実はほとんどの企業は、エンジニア職の募集要件で、文系・理系という区分をしていません。募集要件に関わるのは、 「開発・プログラミング経験の有無」です。
実際にIT企業の採用情報ページを見ると分かります。
株式会社リクルートの採用ページを例に解説していきます。株式会社リクルートは、リクナビやリクナビNEXT、最近だとオダジョーのCMのAirPAYなどを手掛けるザIT企業です。
募集職種は4つあるようです。
アプリの企画~リリースまでに必要な職種を募っていることが分かります。
「プロダクトグロース」はパッと見で何をやる職種か分からないですが、
「デザイナー」はAdobePhotoshopとか使ってデザインする人。
「データスペシャリスト」はBigDataとかAIを使ってユーザーの行動分析とかする人。
「エンジニア」、こちらがまさしく我々が目指している「ITエンジニア」です。アプリを設計・プログラミング・テストする人です。
では、「エンジニア」の募集要件を見ていきましょう。
■応募必須条件(スキル・経験・志向など)
【スキル/経験】
基本的な開発/プログラミング経験がある方
(iOSエンジニア/Androidエンジニア/Webフロントエンドエンジニア/バックエンドエンジニア/インフラエンジニア/セキュリティエンジニアなど)【志向】
下記のいずれかに当てはまる方
・スキル/経験などを応用して問題解決をしたいと考えている方
・エンジニアとしてビジネスの第一線で活躍したい方
・技術を追求したい方
・技術力で世の中の不を解決したい方
ご覧の通り
出身学部については一切書かれておらず、
何らかの開発経験があること
あと志向性(やる気)
が必須条件とされています。
ザIT企業のリクルートでは
「エンジニア職に応募するのに文系理系は関係ない、関係あるのは開発経験の有無」
であることが分かりました。
ではリクルートでは未経験者はエンジニアになれないのでしょうか?
この答えを探るため、
ちょっと聞きなれない名前の「プロダクトグロース」の方を見ていきます。
「プロダクトグロース」の募集要件は、以下のようになっています。
■応募必須条件(スキル・経験・志向など)
・テクノロジーを活用し、ビジネスに対して新たな価値を創造したいという志向が強い方
・知的好奇心・探究心を強く持ち、課題の真因を探求し、解決したいという志向を有する方
■望ましい条件
・プログラミング経験
・Web開発業務の経験
・統計/データ分析の経験
要するに
応募時点での経験値や専門性関係なく、やる気があること、が必須。
プログラミング経験はあくまで、 あると望ましい条件。
ということですね。
上記はこの「プロダクトグロース」のキャリアパスです。
このプロダクトグロース枠は、どの職種になるかは始めから決まっておらず、面接などを通して適性を見極められ、
プロジェクトマネージャーや、プランナー、ディレクター・・・さらにスペシャリスト、といった、
あらゆる職種に就けるみたいです。
つまりこの枠に応募して採用されれば、上で必須条件に開発経験を掲げていた「エンジニア職」にも就けてしまうわけです。
ここまでで、
「the IT企業」のリクルートでさえ、未経験者をエンジニア採用してくれる
ということが分かりました。
2. なぜ募集に未経験枠と経験者枠があるのか?
どこの業界でも同じかもしれませんが、
IT業界で「エンジニア」と一口に言われても、色んな人材がいます。
Aレイヤのエンジニアについて
ほとんどのIT企業では、「アプリ開発をする部署」の他に、 企業全体を高度な専門性で引っ張ったり、サポートしたりする「技術専門の部署」があります。 Aレイヤのエンジニアは、普段アプリ開発はせずに、開発で使われる技術の研究をしたりして過ごします。
このような部署では、なるべくIT素養のある人材がほしいので、
専門性を培うための土台があること、
つまりプログラミング・開発経験を必須として募集をかけます。
BやCレイヤについて
前回の記事で言った
「未経験(文系)からでも、ITエンジニアとして活躍できる」を言いなおすと、
「未経験からスタートしても、数年間経験を積めば、経験者に劣らないくらいの技術力が身に付き、B~Cレイヤで十分活躍できる」
となります。
さらに、勤務時間以外も勉強し、OSSのコミッターのような高い専門性を持つエンジニアと会話して自分を磨いていけば、
Aレイヤのエンジニア、業界や会社をリードするエンジニアとして活躍することも可能だと思います。(実際にチラホラいます)
リクルートの新卒採用の例で言うと、
「プロダクトグロース」はBやCレイヤの人材、
「エンジニア」はAレイヤの人材、
を想定しているのではないかと思います。
「文系学部だし、私は全然ITのこと分からないし、エンジニアに応募したら笑われちゃう」
とヒヨッっていた学生さん、いかがですか。
ぜひ、ヒヨらずチャレンジしてください!
3. まとめ
- 文系/理系はITエンジニア職に応募するのに関係なし。
- 高度な専門性を磨きたい、技術で会社や周囲をリードしたいなら、「プログラミング経験」が必須。
- 上記以外の部門なら、未経験で全く問題なし。
以上、ここまで読んで下さりありがとうございます。